栗とイチジクと・・・

秋になると毎年疑問に思うこと。

私の周りには栗を

食べられない人ばかりなのに

なぜケーキ屋さんのショーケースには

何種類もの栗のケーキがあるのか。

私の周りにはイチジクを

食べたくない。という人ばかりなのに

なぜ八百屋さんにいくと

イチジクが山積みされているのか。

そんな疑問をもう毎年感じていると、

新しく出会った人に意味もなく唐突に

聞いてしまう。

「栗食べられる?」

「イチジクは??」

今まで帰って来た答えは

「栗もイチジクも食べる習慣がない。」

そういう家庭に育ったのね・・・。

「人間が食べるものではないと思っている。」

じゃー誰が食べるんだよ!?

「リスが食べたり、カラスが食べたりするものでしょ。」

栗はどんぐりとは違うし、イチジクは生ゴミではないよ・・・。

たまに食べない。とはいわず

挑戦する一握りの人がいるんだけど

ちびーっと口に入れて

何も言わずにショートケーキに戻る人。

ちびーっと口に入れて

首を数回縦にふって

ティッシュに戻す人。

週末ケーキやさんにいったら

前の男の人が

マロンケーキ3種類を2個ずつ買っていったんだよ。

捕まえてそれは誰が食べるのですか??

と聞きたい衝動を抑えて

レアな人に出会ったなー。

なんて思った。

栗は小さいころ父が

殻を剥きながら食べていたんだよ。

私はそれを食べたいと

父の膝の上に座って

こうやって親指の爪で縦に割れ目を入れて

上下を押すと簡単にむけるんだよ。

と、教えてもらった。

イチジクは母方のおじいちゃんおばあちゃんの家に実っていて

初めて食べたのがまだ小学校入る前。

ねっとりした甘さに驚いた。

栗ご飯やイチジクジャムは高級品と母から教わった。

覚えていないと思うけど。

栗は店頭に並んだら1回は買って栗ご飯作ったり

マロンケーキも食べる。

イチジクは実家にいって食べるし、

イチジクジャムも作る。

もしどっちも好きだよ。

っていう人が私の周りに現れたら

それは奇跡だ。

やっと自分の人生のいったことのない道に入れた。

と思ってしまう。

たかが栗とイチジクだけどね。

できれば栗とイチジクと・・・

あと1つ。

あけびは好きですか?